10歳以上の介護 of 正しい犬の飼い方




大切な時間を最高の環境とともに

介護

動物介護の専門家はいない

若かりし頃愛犬の介護をするようになるなんて多くの人は想像することはなかった思います。それは我々の親がいつまでも元気でいるだろうと思っているのと同じ幻想なのかもしれません。命あるもの必ず老いていきます。そのスピードは様々です。
犬の介護において何が大変かというと、愛犬が言葉をしゃべれないこと、痴呆症状がある場合は介護に非協力的であること、そして動物介護の専門家がいないということです。特に最後の専門家がいない点については、介護の全てをその家族で背負わなくてはいけないということを意味しています。家族が多ければ少しは負担が分散しますが、一人暮らしの方、共働きの方などは本当に大変なのです。寝ても起きても、まず愛犬の介護の時間を割かれ、場合によっては夜も寝れないことがあるかもしれません。

まずは痴呆や寝たきりにならないために

大型犬の介護は大変痴呆は脳の衰え。そしてそれは、神経細胞の死から始まります。その神経細胞が死なないように、神経細胞への血液を送らなくてはなりません。血液を送るためにはきれいな血管が必要です。ω3脂肪酸(EPA・DHA)という物質は、きれいな血管を維持してくれます。
そもそも犬の痴呆症は人間のアルツハイマーのようなタイプとは異なります。特徴としては血中のω3脂肪酸の濃度が低いと言われています。なので、これらを補充するだけで、状況(夜鳴き)が改善することもあります。

そのω3脂肪酸(EPA・DHA)は青魚に多く含まれており、日本人は昔から多く摂取してきました。日本人が長寿なのも、これらの成分が貢献していると言われています。

・ω3脂肪酸は特に脳・心臓への血管の炎症を抑え、守る働きがあります。
・EPA、DHAは血流を活発にし、血管内での血栓を予防してくれます。また適度な刺激とEPA、DHAを多くとると、神経細胞がいつまでも活性化すると言われています。

また痴呆症とは別に寝たきりになる原因として挙げられるのが、四肢または脊髄の損傷+肥満です。犬は見たとおり4つの足で体を支えているので本来は寝たきりにはなりにくいはずです。しかし最近の犬は肥満傾向なため、1つの足がつけなくなるとその他の3本の足も段々と負担がかかり最終的に全ての足が使えなくなることがあります。さらに脊髄損傷はMダックスなどで多く見られますが、安静にできなかったことと、肥満により悪化することが多いです。
要するに体重の管理は老犬になる前から重要だということです。


介護を知る

犬の介護がどういったものか、または実際に介護をしている方のHPを勝手にご紹介します。
介護で悩まれているかたは、参考になることが多いと思います。
また10歳以上で最近様子がおかしいなっていう方にも読んでほしいと思います。

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痴呆予防・介護グッズ

・低反発ウレタン
寝たきりになると、自身の体重によって皮膚とその下の組織に血流障害が起こり「褥瘡(じょくそう)」というものができてきてしまいます。
褥瘡の予防には2・3時間おきの寝返りが必要になります。また、飼い主さんの就寝中や、お仕事などの関係で寝返りをうたすことができない場合は低反発ウレタンを使用することをおすすめいたします。低反発ウレタンは、血流障害を防ぎ、褥瘡による激しい痛みをやわらげてくれます。

・円座クッション
低反発ウレタンとともに褥瘡予防として、効果的なのがコレ!
大腿骨(骨盤の部分)や肩の骨の部分などの出っ張っている部分が褥瘡になりやすいのですが、この部位が直接地面に接触しないように円座の穴のあいた部分に入るようにします。特にほとんど自力で動けない子におすすめですが、円座の周りの部位に負担がかかるので体位変換が必要です(2、3時間ごとがベスト)。

・給水器
寝たきりになると、水分を自分から摂ることができません。食器を口元までもっていくと飲める子は問題ないのですが、それができない子には給水器を使って口の中までお水を入れてあげる必要があります。
必要な水分量ですが、食事中水分も含めて体重×70ccくらいです。
(あくまで目安なので、様子を見ながら与えましょう)

・流動食
給水同様、自ら食事を摂れない子には流動食でエネルギーを与えて上げます。
流動食は自家食でも良いのですが、ビタミンやミネラルバランスやエネルギーを考えるとフードメーカーのものにはかないません。特に少量で高カロリーをとれることが大切です。