0~2ヶ月例のポイント of 正しい犬の飼い方




大切な時間を最高の環境とともに

7~8週齢までは母親や兄弟と・・・

今、日本国内では子犬の年齢による販売規制はありません。よって、ペットショップでは5週齢くらいの子犬たちが「商品」として入荷してきます。
一方、欧米のペット先進国では7週齢以下での犬の取引を禁止しています。
それは7週齢までの間は母犬といることが子犬にとってとても重要だからです。
具体的には以下の点が子犬にはメリットになります。

・母犬からの授乳によって母子免疫(移行抗体)を多くもらえます。
・子犬の精神的安定につながります。

生まれたばかりの子犬は、すぐに母親の乳首をさがし乳汁を一生懸命に吸います。この時、母親の乳汁の中にはたっぷりの栄養と免疫グロブリンという物質が多く含まれています。この免疫グロブリンは、子犬の口の中・腸の中で一時的に留まり外敵から体を守ってくれます。生まれたばかりの子犬は、まさに無防備であらゆる細菌・ウイルスの標的となってしまいます。それを一時的にですが、守ってくれるのがこの母子免疫なのです。
母子免疫は、胎盤を通じても子犬の体内に入ってきています。

また精神的な成長の面では、数週間単位でめまぐるしい変化が起きているのです。
それは、「なんでも興味がある時期」と逆に「なんでも怖い時期」です。子犬は外界からの刺激(環境)に対して、この2つの時期を通じていろいろ学んでいます。この時期に母犬・兄弟犬そして人間の存在を確認させ、学ぶことをさせるととても精神的に落ち着いた犬になると言われています。逆に、この時期をショップのせまいケージの中で独りで過ごすと、「他」を受け入れることができない犬になってしまいます。
吠えたり、臆病であったり、噛んだりする問題行動はこの時期に芽が出始めていることがほとんどです。
もし、ペットショップでこの時期の子犬が売られていたら購入を控えると良いでしょう。犬に対する知識が不足しているショップである可能性が高く、トラブルの元となります。
また自宅や知人の家で生まれた子犬たちは7週まではその家で過ごさせてあげましょう。里親探しはその後です。

私たち人間と楽しい時間を過ごすための準備運動中です。
ゆっくり時間を過ごさせてあげようではありませんか!