6歳以上のホルモン性疾患 of 正しい犬の飼い方




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ホルモン性疾患

副腎皮質機能亢進症

クッシングは無視できない
症状:
・多飲多尿・多食・対称性脱毛・腹部膨満・皮膚の菲薄化(うすくなり血管がよく見えるようになる)・皮膚の石灰化(カルシウムが沈着してゴツゴツする)
病因:
副腎からコルチゾールというホルモンが多量に放出され、そのホルモンに反応し体が変化する。
副腎自体が腫瘍化し、コントロールが効かなくなり多量のホルモンがでるタイプと副腎にコルチゾールを出すように命令する下垂体(頭の中にある)が腫瘍化するタイプがある。
80%以上が下垂体に問題がある。
検査:
ACTH刺激試験
腹部エコー検査
治療:
副腎腫瘍の場合は副腎皮摘出。
下垂体腫瘍の場合は下垂体に放射線照射を行う。
手術や麻酔下での放射線照射を望まない場合は内科的治療。
薬:
・ケトコナゾール(抗真菌薬)
・ミトタン(オペプリム)
・デソパン(トリロスタン)


甲状腺機能低下症

歳のせいだと思わずに・・
症状:
・元気消失・鼻や尾の脱毛・徐脈(心拍数の減少)・脂漏症(皮膚が脂っぽくなる)・悲しそうな表情(顔の筋肉が垂れる)・高脂血症
病因:
リンパ 球性甲状腺炎、コルチゾールの過剰な状態(プレドニゾロン投与時や副腎皮質機能亢進症時など)、特発性(原因不明)
検査:
T4測定
場合によってfT4やTSHという検査も追加で行う
治療:
甲状腺ホルモンの補充療法

副腎皮質機能低下症

命に関わる怖い病気
症状:
・元気消失・嘔吐・下痢・食欲不振・高窒素血症(BUNの上昇)・高カルシウム血症・低ナトリウム血症
病因:
副腎萎縮
検査:
ACTH刺激試験
場合によって内因性ACTH測定
治療:
糖質コルチコイド補充
鉱質コルチコイド補充
薬:
・フロリネフ(酢酸フルドコルチゾン)とプレドニゾロン
費用が高くて使えない場合
・コートリル(ヒドロコルチゾン)
フロリネフでコントロール不良の場合
・デソキシコルチコステロンピバレート(DOCP)